第117回景況調査(2021年4月~6月期)ダイジェスト

「既に新時代!活路なき経営は遭難に至る!
           今こそ経営指針を貫き、企業変革を」

〔概況〕

 2021年4月~6月期の状況では売上高DI・利益DI・新規受注DIが大幅改善しましたがマイナス域が続いています。景況感DIは▲26.3と悪化が続いていますが次期予想DIは2期連続改善しプラス域を推移しています。
 業種別の動向では、商業・流通業の改善が目立ちましたが、次期予想DIは悪転しました。建設業(設備)では各指標悪転しマイナス域が目立ちますが次期予想DIはプラス域となりました。
 経営上の問題点は、「民間需要の停滞」が6期連続で最も多い問題として挙げられていますが減少傾向にあります。“ウッドショック”の影響からか「原料・材料等の高騰」や「仕入れ単価上昇」が上昇しました。「人材獲得難」は2番目に多い問題として挙がっています。
 特設項目では“新卒採用状況”“夏の賞与”“障がい者雇用状況”について調査しました。新卒採用状況では今年の採用はおよそ8割の企業が「採用なし」と回答しましたが、来年度は4割以上の企業が1名以上採用予定であることが分かりました。夏の賞与については6割以上の企業が支給すると回答しており前年度よりも支給する企業が増加しました。障がい者雇用の状況については15%の企業が「雇用している」と回答しました。
 経営指針書に関する設問では、「作成し実践している」と回答した企業の割合は前回調査よりも増加し、「作成に至っていない」と回答した企業は減少しました。経営指針書と景況感のクロス分析では「作成し実践している」と回答した企業の景況感は平均よりも高い値を推移しており「作成しているが実践できていない」と回答した企業は低い値となっています。
 コロナ禍において依然として中小企業は景況感がマイナス域を推移しています。新たな時代に突入しています。経営指針を作成し自社の強みを生かして臨機応変に対応することが求められます。

第117回景況報告書 (PDF形式)

第117回景況調査ダイジェスト (PDF形式)

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