8月支部例会報告

8月支部例会報告

 

 8月21日、天神ビル11階会議室において中央支部8月例会が開催されました。

 今回の報告は「がむしゃらに挑んだ2年間~社長を変えた気づきと実践~」と題して、太陽光・空調工事をされている創伸テクニカルサービス株式会社の樋口幸子さんに、突如社長就任された日からの怒濤の2年間を語って頂きました。今回「例会を成功に導く!」という報告者の強い思いもあり、自ら率先してCM作成し、皆様をお誘いした結果、本当にたくさんの方が参加されました。これこそまさに彼女の行動力!この例会で学ぶべき「気づきと実践」です。

 今から2年前、前社長の退職がきっかけとなり、専務から社長へ突如就任。前社長に裏切られたと塞ぎ込む社員さんの落胆ぶりを放っておけず「どげんかせんといかん!」と言う思いで、経営者としての道を歩むことを覚悟された樋口さん。覚悟は決めたものの本当の苦労はそこからで、次々と起こる問題に気が休まらない日々が続いたそうです。

 社長就任後、改めて社内を見渡せば問題だらけ。経験の少ない社員でどう現場をまわすのか。穴を空けるわけにはいかない。そこで樋口さんは、これまであまりお付き合いの無かった会社でも応援をお願いしたり、時には夜中に面識の無い近隣の同業他社に明日の工事のお願いをしたりと、とにかくお客様に迷惑をかけない為に必死で行動を起こします。

 また、経験が浅くとも毎晩遅くまで頑張る社員に1日でも早く自信を持たせたいという思いで、条件付きで毎回同じ人を派遣してもらう交渉をしたりと、良いと思う事は即行動に移し、失敗したら修正…の繰り返しを、諦める事無く続けてこられました。

 当然の事ながら自分の気持(覚悟)を維持する事は大変難しかったと思います。皆様も、日々の忙しさや目の前の問題に振り回され、後回しになる事が増えたり、慣れが生じて当たり前の事が出来ていなかったりと、前に進み続ける意欲を維持することは非常に難しい…そんな心当たりがあると思います。

 そこで樋口さんが、その覚悟を見失わないための1つの手段として選んだのが、この同友会での学びと仲間作り。知識もなければ、業界ではきわめて異例の女性社長という一見リスクだらけの状況の中で、「社員を守りたい」と言う気持ちだけで自分を突き動かし、「為になるかも知れない!」と、同友会での話に誰よりも貪欲に耳を傾けました。

 現在は、大混乱から「大」が取れたそうで確実に業績も伸ばしておられます。この事例から学ばなければいけないのは「学ぶ姿勢を忘れない事!」。そして「無駄だと否定しない思考を身につける事」だと思います。簡単に色んな情報が手に入る時代で、何も行動に移さないままあきらめてしまうと言う現実もよくありますが、それは捉え方の問題でもあります。そして、本質を見抜き優先順位を正しく判断する能力も必要だと思いました。

 樋口さんと同じようにしても同じ結果が出る訳ではなく「なぜそうしたのか」その本質が理解できれば自社の問題解決に繋がる筈です。

 彼女の魅力でもある「人を巻き込む力」は、「覚悟を持ち続ける迷いの無い姿勢」から生まれるのだと思います。私達もこの機会に経営者としての覚悟を見直し、感動したら即行動!をモットーに次のステージへ行きましょう!                              (報告:山口 恵子)

2014年9月19日