2017年度中央支部11月支部例会報告 記録 ㈲七〇九保険企画 仲村 浩一
11月16日11月中央支部例会が開催されました。今回は㈱福岡工務店、㈱不動産福岡の代表取締役 阿久津岳生氏による報告でした。阿久津氏は平成27年2月『理念でメシが喰えるのか!?』というテーマで報告されました。
目の覚めるようなテーマが印象的で、大変興味をそそられました。報告では、阿久津氏が真の理念経営に目覚めたときの話や、自社の理念・ビジョン・ミッションなどについて語られ、印象に残っている方も大勢いらっしゃることと思います。今回の報告はその後の成長の軌跡を感じることができた報告で、個人的には気づきと勇気をもらった支部例会でありました。例会にも73名という大変多くの方が参加されました。
さて、今回は『分かっているけど出来ない理念経営~理念と利益、どっちが大事?』というテーマでの報告でした。経営理念『「おっ!」をつくる』が生まれた経緯や、理念を浸透させるために行ってきた取り組みや、理念に共感するチームづくりについて、そして理念を利益に繋げる方法などについてご披露いただきました。
報告内容の中で特に印象深かったことは、『理念と利益』への阿久津氏のこだわりです。二宮尊徳の『道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である』という言葉をあげておられました。『理念と利益どっちが大事?』『どっちも大事!』。言ってしまえば簡単に聞こえますが、理念経営と利益をどのように繋げていくかは、まさに私たちにとって最も重要な課題ではないでしょうか。
実際に、理念から反れた利益が目の前にぶら下がっているときに、あなたは「NO!」を選択できるでしょうか?『ちょっとだったら大丈夫かな?』なんて考えないでしょうか?阿久津氏は即座に「NO!」を選択します。
『お金はハッピーになるための一つのツールにしか過ぎません。儲かることそのものが目的ではないですし、最終的には全部返ってくると思います』と言われます。『そこに「おっ!」があるか否かが判断基準です』という阿久津氏は本当に強いなと感じました。
また㈱福岡工務店、㈱不動産福岡には、チームで作った『「おっ!」をつくる11の価値観』というものがあります。
1.相手の喜びを自分の喜びと感じる
2.自分たちもチームとして楽しむ
3.「なんで?」をとことん追求する
4.シンプルな思考と迅速な行動を強みとする
5.オープンなコミュニケーションを大切にする
6.「変わっているね」は褒め言葉として歓迎する
7.いつも注目されている意識を持つ
8.心揺さぶる体験を創造する
9.失敗は成長の糧であり、挑戦している証と心得る
10.「おもてなし」の文化に誇りをもつ
11.ありったけの「ありがとう」を伝える
チームみんなで出し合った価値観が、より多くの『「おっ!」をつくる』ことに繋がり、スタッフからの提案によって朝礼で唱和するようになったとのこと。スバラシイ!
理念を利益に繋げる方法については、バランスト・スコアカードという業績評価の仕組みを採用しているとのことでした。この方式の良いところは理念・ビジョンから考えて、すべて数字に繋げて評価するということだそうです。
前回の報告でも感じましたが、阿久津さんには明るく前向きなパワーを感じます。
私自身、阿久津氏と同世代の経営者として、(いい意味で)阿久津氏に負けないように自分も頑張るぞ!という活力をいただいた報告でありました。
(報告 ㈲七〇九保険企画 仲村 浩一)