6月18日、天神ビルで開催された中央支部例会では、㈱シティーラインの田浦通さんにご講演を頂きました。
シティーラインは従業員数150名を超える運送会社で、納品代行・物流管理代行を主要な事業とされています。田浦さんの報告内容は盛りだくさんでした。
田浦さんが大手運送会社を退職してから小口運送の会社を設立された経緯や立ち上げ時の苦労、 従業員の大量退職という挫折を味わってからの中小企業家同友会との出会いと経営理念の作成、 同業他社が真似出来ない速度での配送の実現や、納品代行や物流管理代行サービスの構築によるシェア拡大、 さらには、リーマンショック後の需要の落ち込みを経て、 同業他社の参入が少なかった医療業界に注力し医薬品・医療品部門の納品代行業務システムを構築し、 先行者として大きなシェアを占めていっていること、他業種と連携しての勉強会をしていることや、 従業員一人一人に対してのコミュニケーションの確保等々、会社の規模がどの段階にある会員にとっても参考になるものでした。
私も弁護士としては二年半前に独立したばかりで、経営についてまだ判らないことばかりですが、 一代で企業を立ち上げ、成功されている田浦さんのお話を聴き、自分自身の業務についてもヒントを多く頂きました。
特に印象に残っているのが、田浦さんがデータをきちんと分析して、顧客のニーズ、 自社の強みを把握した上で、大手が手を出してこれないけど需要があるところを見極めて勝負をかける姿勢でした。
私のいる弁護士業界も競争が激化しており、 大型化する事務所や、テレビCMなど広告を強化する事務所、 専門性を強く打ち出す事務所など様々な事務所が表れてきましたが、 そういった中で私だからこそ出来ること、ということを考えています。
グループ討論では、田浦さんのお話を踏まえて他業種との交流で生まれるブレイクスルーがあること、 田浦さんのお話を自社の事業にどう活かすか、といった事を討論しました。
その後の懇親会でもお話をさせて頂いたのですが、田浦さんが常に顧客のこと、 従業員のことを考えて、進化を続けていることを改めて勉強させて頂きました。
当日は、ゲストとして弁護士の友達の宮原三郎さんを連れてきていたのですが、 田浦さんのお話を聴いて感激し、早速入会することにしました。それだけ素晴らしい講演でした。
田浦さん、この度はご講演、本当にありがとうございました。
(薬院法律事務所 弁護士 鐘ヶ江 啓司)