(株)エフ・ティ・シー通信は、福岡市東区にある通信機器の製造・販売を行う企業です。現会長の岩本博氏が1975年に(有)九州無線特機サービスとして創業、1988年に株式会社へ組織変更し、1991年に現在の社名となりました。今年で45期目を迎えます。
主に運送業者やタクシー向けに、無線機器やドライブレコーダー、監視カメラ等を取り扱っています。また運行管理システムの自社開発も行っており、各車両の位置情報をリアルタイムで送受信して一括管理できる「GPS運行じょうず」や、あらかじめ登録した顧客の氏名・住所を着信と同時に画面へ表示して自動でプリントアウトする「CTI受付じょうず」は代表的な商品です。
同社の強みは商品の製造・販売・施工・修理を自社で一貫して行えること。「顧客中心主義」を理念に掲げ、顧客との対話から細かく要望を把握し、最適な商品を提案することが特徴です。商品のイメージを掴みやすくするため2017年にショールームを社内に開設しました。商品の提案から施工後のアフターケアまで「お客様に寄り添ったサービス」の提供に努めています。
一方で課題として挙げられたのが日々進化する情報技術への対応です。情報産業の変化は凄まじく、特に2020年の5G導入により通信機器業界は転換期を迎えます。5Gは4Gの約100倍の実行速度。2時間の映画がわずか3秒程度でダウンロード可能となり、自動(無人)運転や遠隔医療も今後実用化されていきます。顧客のニーズも多岐に渡っていくことが予想されるため、AIやIoTを活用した商品づくりに力を入れることが今後の目標です。