糸島支部10月例会報告

1.例会の目的について

今回の例会の目的は、2点ありました。

1点目は、「糸島市中小企業振興基本計画」がもうすぐ始まることをお知らせすることです。

2点目は、計画に基づき、誰がどのように動けばいいのかを知ることです。

2. 30年後の日本

 ご存知の通り、地域差はあれど、ますます人口減少と少子高齢化が課題になります。拓殖大学の山本先生のシュミレーションデータを一部抜粋しますと、2050年の日本の姿を次のように紹介しています。

・ 全国土の66%で人口が半分以下になる

・ 全国土の22%が無居住化する(誰も住む人がいない土地になる)

・ 人口が増加する地域は2%で、東京圏と名古屋圏に集中する

 この未来にたどり着く過程で、地域に次のようなことが起こると考えられています。

・ 人口減少により地元企業への需要が減少し、企業の業績が悪化する

・ 地元での雇用と所得が減少し、若年層が地域から流出する

・ 若年層の減少によりコミュニティのアンバランスが進み、小児科や産婦人科等が撤退するなど、地域

としての機能が低下する

・子育てがしにくい地域になり、住みにくく、さらに若年層が流出する

・ 仕事はあっても、働き手がいない地域になる

 つまり、このままですと、30年後には、地域に今あるものが、次第に消えていき、地域としての機能が消滅して行くということです。

 消えていくものは、学校かもしれない、身近な施設かもしれない、何かのサービスかもしれない、インフラかもしれない、会社かもしれない…。

 果たして糸島はどうでしょうか?

 皆さんはこのような未来について、どのように感じますか?

おそらく、多くの方が、今できることがあれば、何か始めたいと、考えられたのではないでしょうか。

3.事業者として取り組むべきこと

 人口の減少はどうにもできない問題ですが、事業者の課題としてとらえ、今できることがあります。

 それは、糸島市中小企業振興基本計画に基づく活動です。1人の事業者で解決することは難しい問題でも、課題解決について検討・実践する場をつくり、組織として取り組むことが大切になります。

今回の例会報告やグループ討論を通じて、糸島市の課題、地域振興基本条例の重要性、糸島市中小企業振興基本計画に基づく活動について、ご理解頂いたと思います。

確かに、このような活動は、すぐに効果が見えるような活動ではないかもしれません。

しかし、取り組んでいること自体を、市民の皆さまはじめ、行政・金融機関・教育機関・大企業が理解し、協力体制をつくることで、よりよい地域が作られると思います。

今回の例会に参加された方は、糸島市にお住まいの方、糸島市に事業所がある方、糸島市でお仕事をされている方など、糸島市に関わりがある方ばかりかと思います。力を合わせて、さまざまな問題に対応できる体制を作り、実践しましょう。

ぜひ、糸島市が30年後も50年後も持続している地域になるよう、今からみんなで行動しましょう。

2021年10月21日

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